スイスで一人餅つき
★「餅が食べたい…」娘のつぶやき
グレーで寒いジュネーブの2月
正月ももちろん、コロナ規制で一時帰国日本に帰れず1年半。
おせちは嫌いなうちのこどもは、正月もバゲットパンを食べていた。
それでも、ある寒い日に突然
「餅が食べたい」
と言い出した娘。
★「娘のために…」パパの一人餅つき
ボールが臼の代わり(涙)
そこで、パパがはりきって、
「それなら餅をついてみよう」
と一人餅つきをすることになった。
面倒くさがりの母の私は、絶対にそんな発想はおこらないし、誰かがついてくれた餅を食べるのが一番だ。
ただの餅づくりの傍観者となる。
★パパの餅奮闘
早速、フランスのスーパーで、チャイニーズニューイヤー用に餅米が売られているのを発見したので購入。
そのもち米を、炊飯器で炊いてみる。
そして、水も自分一人でつけながら、せっせとついていくこと約30分。
腱鞘炎になりかけながら、汗だくで、真っ赤な顔で、キッチンでの一人餅つき。
やっぱり、パパは娘に弱いのは、世界共通だ。
アツアツのうちに餅つき
フラフラになってきた30分後に、もう餅として丸めてもいいくらいに、完成。
そして、丸め、餅粉のかわりに片栗粉をつけて、オーブンで焼いていく。
★大成功:初めての餅作り❢
ちゃんと餅になっている!
そして、味付け海苔とおしょうゆでいただく。
「すごく美味しい」
と笑顔の娘。
パパも、まだピクピクする手首をさすりながら、ご満悦。
「パパ、お疲れ様。
また、よろしくお願いしたいね。」
と私が言うと
「イヤ、もうしばらくは無理。」
とあっさり却下で、残念。
娘のお願いは特別らしい。
閉鎖中のジュネーブでLOVEを見つけた
★もうすぐバレンタイン…
そこで近所のモールにこんなものが!
実はここジュネーブは、店もレストラン・カフェ等が3月末まで、閉鎖延長が決定した。
だから、このジュネーブ最大のモールもこんな感じで、とても残念だ。
ショッピングモールの静寂
それでも、バレンタインのデコレーションは予定通りに行われる。
コロナ引きこもり生活で愛に飢えて、退屈な生活に疲れ切った人々が集う。
子供も大人もちょっと華やかな気分に
それでも、生活に最小限必要な、食品スーパー・化粧品・薬局などは開いている。
買物に来た人々が、つい足を止めて写真を撮る。
★退屈なコロナ規制のジュネーブ
ジュネーブ昨年の冬から、こんな厳しいコロナ規制が課せられている。
もう数か月間、こんな退屈な生活が続き、みんな疲れきっている。
カフェで、ホットチョコレートを飲んだり、美味しいバレンタインディナーをレストランで食べれた頃が、遠い記憶で懐かしくさえ感じる。
数か月間は、レストランとカフェには行けないヨーロッパの事情。
退屈なスイスから逃げ出したい人々も多い。
それでも、レバノンの爆発時にたまたま実家に帰省中で居合わせ、その1週間後にジュネーブに戻ってきた友人は、
「こんなスイスの退屈さが、爆発と暴動に経済破綻でまるで戦時下のようなレバノンから戻ると、何よりも静かに安心していられることが嬉しい。」
といっていたのを思い出す。
厳しい規制と罰金で、がんじがらめ退屈なスイス生活だけど、平和で食べ物も寝る場所もちゃんとある生活ができることを、ありがたく思わなくてはいけない。
もうすぐバレンタインだから、自分と子供と近所の人にブラウニーでも焼いてプレゼントしよう。
せっかくのイベントだから、気持ちを明るくして、コロナ長期戦は乗り切らなくては!
陽気なフランスの市場の人々
★マルシェのチーズ屋のお兄さん
サムズアップ!
フランスのマルシェ(週末の朝市)に行ってきた。
今、フランスのへ移動で重要なのは、家から30k以内であること。
ジュネーブの我が家から、車で10分(約12km)のフランスの町、フェルニエの朝市には、フランスの政府の規制を違反せずに行けるのも嬉しい。
マルシェには、いつも多くの人がやってくる。
フランスでは、こんなレストランもカフェも閉まって数か月経つが、ラテンカルチャーでか陽気な人もみかける。
よくしゃべり、よく食べて、人生を楽しまないと感があふれるフランス。
たとえ生活習慣で通っていたバーやカフェが閉まり、プランタンなどデパートも閉まっても、それなら美味しいものをマルシェで買ったり、Uberで美味しいものを注文したりしている。
そして、このマーケットに来ている人々も、友人にあって立ち話をしながら、お肉や野菜を買うために並んでいる。
いわゆる社交の場にもなっている?!
そんな、コロナなフランスの今の状況。
市場も一方通行規制(コロナ予防?!)
マルシェの風景写真を撮っていたら、
「僕もとって!」
とチーズ売場のお兄さんが笑顔100%で言う。
なんだかこちらまで楽しい気持ちになる。
★季節モノの店も並ぶマルシェ
くるみ売りのおじさん
マルシェには、定番のチーズや肉・野菜だけでなく、季節モノだけを売る店もある。
このおじさんは、ただクルミのみを、殻付きと殻なしで販売していた。
★定番のお店には常連も!
ジャム、パン屋もマルシェの定番
美味しいとの口コミからか、リピーターが、定番の店舗にはやってくる。
行列の店は、やっぱりそれなりの理由がある。
人気店では、例えばレタス一個を買うためなのに、20分も並ぶことも。
でも、それだけ並ぶ価値はあるほど、新鮮で美味しい。
最近は決まったお店をめがけて、私もリピーターとなり並ぶようになってきた。
最近、コロナでマスク屋も定番に?!
フランスのマルシェ(市場)は、新鮮で美味しいモノだけではなく、楽しい気分まで与えてくれる。
やっぱりフランスは楽しい国だ。
アフタヌーンティー@ホーム
★ヨーロッパの美味しいリンゴで作るアップルパイ
ちょっと形は悪いけど、焼いてみた!
友達の誕生日に、リクエストのアップルパイを焼いた。
スイスは集まる人に、人数制限で5人までとなる。
我が家の家族の人数もカウントすると、厳しい。
だから、バースデーガールだけを招くことにした。
地味なお祝いだ。
★アフタヌーンティー風に小さなおもてなし
とりあえずシャンパンで乾杯!
少人数用に、アフタヌーンティースタイルにしてみた。
●上段
①バゲットを小さく切ったミニサンドイッチ
②チョコレート
●下段
③パイ生地のあまりで作ったチーズミニクロワッサン
④フィナンシェ
⑤ココナッツケーキ
⑥シュー(シュークリームのシューなし)
閑散としてるけど、アップルパイにはろうそくを家にあった一本を立ててみた。
ちょっと不気味な一本ろうそくだけど、誕生日ソングはiPhoneでフランス語版をかけて、願いを込めてキャンドルを消してもらった。
コロナ規制の厳しい、カフェもレストランも開いていないスイスで、久々に友達の誕生日にあやかってちょっと楽しいティータイムとなった。
厳しい引きこもり生活を余儀なくされるスイス生活なので、ストレスが溜まり、つい話も盛り上がる。
今回も大活躍のアフタヌーンティーのプレートセット、ありがとう!
サハラの砂が飛んできた!
★オレンジ色のジュネーブ
空港もオレンジ色に染まる
ある朝起きると、空がオレンジ色だった。
「これは何?黄砂?」
と不思議に思っていると、車も地面も、泥の雨に降られて、汚い!
★泥の雨が降ってきた!
雨?いや…泥?!
その後、ジュネーブで車に乗車中、雨が降ってきた。
でも、よく見ると泥の雨!
ワイパーでも、あまりきれいならないはずだ、赤茶色の泥雨だから。
飛行機も泥をかぶる
キャンセルが相次いで出番も少ないうえに、泥まみれで可愛そうなジュネーブ空港の飛行機達…
★ニュースで話題に!サハラの砂のヨーロッパに上陸
夕方も若干、オレンジ気味な空
その日は、オレンジ色に染まったジュネーブ。
でも夜のニュースで、実はヨーロッパの一部にサハラの砂が飛ばされてきて、奇怪なオレンジ色の空と泥の雨は、ジュネーブだけではないことが判明した。
地元がジュネーブに住むご近所のスイス人も、サハラの砂が飛んでくるなんて生まれて初めての経験だと言っていた。
子供など
「昨日はオレンジの空だった!」
と喜んでいた。
しかし、このオレンジのサハラの砂が雨と混じった泥。
掃除してもなかなかとれない、困りものだった。
翌日は日曜日にも関わらず、洗車場に長蛇の列。
男性のおもちゃで、大事な愛車が、泥まみれで耐えられないスイス人も多かったのだろう。あんな男性陣が行列をなす洗車場は、はじめてみた。
でも、女の人にとってはどうでもいいらしい。
実際に私も
「雨がどしゃぶりにでもなればジェットウオッシュで、洗ってくれるだろう。」
と、車につく泥は気にしない。
女性にとって目障りなのは、車よりもガーデンやテラスが、オレンジの泥だらけなこと。
あるご近所さんは、
「これはそう簡単にはおちない泥の雨で、テラスをきれいにするのに苦戦した。」
と言っていた。
2歳の近所の男の子に
「これは、アフリカのサハラ砂漠から来た砂だよ」
と言ったら熱心にきいて、
「大変だ!」
と掃除を手伝ってくれた。
分かっているのかどうかは不明だが、素直で可愛い。
なかなか出来ない経験の、サハラの砂の雨に降られたジュネーブの週末も、そろそろ終わろうとする。
クロワッサンのためフランスまで歩く
★国境の先のフランスの美味しいパン屋
いつも行列のBoulangerie(パン屋)
やっぱり、フランスのパンが食べたい。
そこで、先週末から国境越えが、ヨーロッパの国々にも厳しくしたフランスの様子を伺いながら、このフランスのパン屋までいってみることにした。
★入国にPCRコロナ検査(72時間)結果を要求!
入国には、PCR検査72時間以内のネガティブ証明書と、さらに隔離…等が要求されるフランス。
ただし、スイスに対しては、一部の例外がある。
それは、自宅から30km以内の移動や、通勤などは、対象外とするという。
ジュネーブと国境を隣接するフランスのこのエリアは、もちろん30キロ以内だから、ジュネーブ住民の私は、フランスへ入国可能だ。
ジュネーブに住んでいてよかったとしみじみ実感する。
国境近辺のスイスの住民で、自宅から30km以内であっても、スキー場のある州の住民は、スキー場はコロナ・ハイリスクとフランス政府がみるため、フランスへ入るにはPCR検査と隔離が要求される。
ちょっとややこしいので、みんな知らずについフランスへ行ってしまい、ジュネーブ州隣のスキー場のあるボウ州の車などは、警察に停められ、Uターンさせられていた。
残念ながら、彼らはフランスへは入れないのだ。
フランスへの国境に向かう車の渋滞
一台一台をチェックする国境警察官!
なかなか大変そうだ。
★歩いて国境を通過
そんな車の渋滞を横目に、今回は歩いて国境を越えた。
雪が薄っすらと見える道
羊たちの写真を一枚!
道路の向こう側の可愛い羊の写真を、歩きながら撮っていたら、国境越えの渋滞中の車が少し車間を開けて、写真を撮りやすくしてくれた。
笑顔いっぱいで、何と優しい気遣い!
聞こえないだろうけど
「Merci!(ありがとう)」
をフルジェスチャーで言う。
そして、ちょっと嬉しい気持ちで、また歩いていく。
警察にも停められず、無事に徒歩でフランス入国!
でもやっぱり、フランス側の道で、またフランスの警察が一台ずつ尋問していた。
★グルメなフランス
ようやく到着した、フランスのショッピングエリア
お気に入りのパン屋で、美味しいクロワッサン、バゲットと焼き菓子のシューとココナッツケーキを購入。
大満足で、帰路をまた歩いていく。
帰り道も、またスイスに入国する国境で、スイス警察が、車を厳しく取り締まっていた。
国境越える歩道、買物帰りのおじいさんも歩く。
このおじさんも、私も徒歩組はノーチェックだった。
国境を問題なく超え、スイスへ戻ってきた。
スイス側の国境からの道
スイスに入国し、こんな農道を通り、家へ向かって歩いていく。
遠くに見える雪山は、今日も絵になる美しさ!
少しずつ日が長くなってきた、ヨーロッパで、国境超えの散歩。
わざわざ、国境を越えてまで買いに行きたいパンがある、このパン屋が美味しいのは、材料の小麦粉や卵なども、地元フランスの物を使用して、次々に焼いているからだ。
グルメなフランス人も、列をなす。
しかも、お手頃な価格なのも嬉しいパン屋だ。
こんな、いいウォーキングの後は、美味しい焼き菓子とエスプレッソがさらに美味しい。
鬼婆の思い出
★鬼に金棒ならぬ、布団たたきをもつ
怖かった鬼婆のイメージ
心理学を大学で専攻して、ヨーロッパに住んで、体罰が現在の先進国の考え方では、いかに意味をなさず、いかにいけないものであるかは、実感した。
でも、私の育った時代の日本の母は、そんなことは考えもしなかったのだろう。
それでも、体罰として最も害の少ないお尻をたたくことが、母の体罰だった。
しかも、本当に母親を怒らせたときは、恐怖の布団たたきが出現する。
小柄な母が鬼と化し、布団たたきを片手に追いかけてくる。
これが、結構な迫力だった。
「鬼婆がきたー!」
と半分は面白がって、でも自分が悪いので罪悪感もあり、そしてやっぱり怖くて逃げまわった、幼少の記憶。
子供の頃は、割と悪かった私は、ピアノの先生が来る時間を見計らって、友達と約束して遊びに行ったりした。
「友達がいるのでさすがの母も、鬼と化さないだろう」
と浅はかに考えていた。
そして、それはやっぱり甘かった。
金棒ならぬ、テニスラケットほどの布団たたきを片手に、追いかけてくる母の様子に、友達も驚いた。
さぼる自分が悪いとは思いつつも、友達がきても鬼を化す母は、幼心にやはり鬼のように怖かった。
★日本の今と体罰問題
私の子どもの頃は時代背景を考えて、体罰が新参先進国の日本だったので、まだまかり通っていた時代なので、母のした体罰も仕方がなかったと考える。
ただ今、先進国で大学で学んだ私は、体罰の害について熟知しているので、決して、心を鬼にしても、体罰は我が家では振るわないし、振るわせない。
幸いに日本人ながら理解ある夫も、体罰は今の時代にそぐわないものなので、決して振るわずに、ちゃんと子供には言い聞かせて子育てをしてくれているので、ありがたく感謝する。
今、我が子が割と優しい子供に育ってくれたのも、そのおかげでもあると思う。
★ヨーロピアンには理解不能の日本人の体罰
ロンドンのスーパーで時折、日本人の母親が駄々をこねる子供に、パチンとぶったりと体罰をくらわす親の姿を多々、目にした。
これには、英国人も唖然として、避難の的だった。
同じ日本人として、私も英国人の友人に
「なぜ日本人は体罰を子供に振るうのか?言って聞かせないのか?」
と問われて、恥ずかしながら
「昔の日本の風習を引きずる人もいるからだ」
と回答した。
実際に、移民も多いヨーロッパでは体罰を振るう人はいるが、大半が発展途上国の人々だ。
先進国で育った日本人なら、言葉で言い聞かせ、何かしらの解決方法を見出してほしく思い、とても残念に思った。
子供には、たとえ小さくてもきちんと理解できて、学ぶ能力があるのだから、それを信じて何百回でも間違ったことをした子供には、言い聞かせる必要がある。
それが教育というもので、親の役目だと私は信じる。
心理学を勉強すると子供の能力を無能と考えず、根気よく説明すれば理解できる能力を子供も持っていて、それを活かすことがいかに大事かが分かる。
そういう理由から、いかなることがあっても、私は体罰には反対だ。
ゼロ歳児から、その能力を信じて、くどいほどに説明して理解させる。
楽な道を選んで一発の体罰ですませるより、根気はいるがロジカルに説明することで、子供も合理性を追求できる人間に、成長する。
大学で心理学を勉強して本当に良かったと感謝する。
その一方で、その時代の日本の子育てに真剣に向き合い、鬼婆のように怖かったけど、愛情を持って育ててくれた母親には、心底感謝する。
なぜなら、ぶってしまったその後に、
「痛かったね」
とせつなげに言う母の気持ちが理解でき、ちゃんと母の愛情が伝わってきたから…
鬼で思い浮かぶ小さな鬼婆だった母が、やけに小さく感じる昨今。
みんな子育てには一生懸命だから、現在の日本の子育て世代の母親も大変ではあると思う。
でも、ダメなものはダメとしっかりと言い聞かせて、何度でも同じことを言っても体罰は振るわずに、根気よく育てて欲しい。
イギリスの両親は、くどいほどに子供に言い聞かせる姿をよく目にした。それはとても良いことであると、実感した。
日本の将来を背負う子供たちが、世界に通用する合理性を身に付けるはじめのスタート地点だから、言葉で理解させてほしい。
ちなみに、ヨーロッパでも先導国のドイツ人の子育ては、とても厳しい。
体罰ではなくしっかり頭で理解して教え込む、親の根気比べのような教育だが、それが合理的で生産性のある人間の形成につながる。
日本の親達も、グローバルな人間に育てるために、子育てはがんばって欲しい!
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