もしもに備え、核シェルター!義務化
★今週のお題は「もしもの備え」スイスのもしもといえば…
スイスには、もしもに備えてなんと、「核シェルター」が各家庭に義務づけられている。
海のないスイスは、近隣を他国に囲まれた小さな国だ。
スイスアーミー制度は、まだ義務化で話題になり、国を守ってくれている。
この小さく豊かな高い質のスイス人の生活を守るために、国が定めたのが核シェルターの義務化。
いざ核戦争が起きても、国民が身を守れるための政策だ。
…とはいえ今は平和で、攻撃はCOVID19でシェルターでも防ぎようがない時代。
この核シェルターは、スイス人はみんなうまく活用して生きている。
★ZURICH事情
Zurich3年住み、現在Genevaに住む私にとっては、スイスの当たり前だ。
以上に高いスイスの家賃だが、この核シェルターをどう使うかで、まるで一部屋増える感じだ。
Zurichでは、ビバリーヒルズや田園調布のような億万長者がスイスで一番多いエリアに住んでいたためが、我が家のフラットは、地下に義務化された核シェルター(通常ケラーと呼ぶ)もゆったりと20畳くらいあった。
それとは別に、個別の鍵のかかる地下自転車置き場〈5畳くらい)もあった。
どうでもいい荷物は自転車置き場に倉庫代わりに置いて、核シェルターの活用を考えた。
★ケラーは多種多様に活躍!
おしゃれな友人は、巨大ワードローブを設置して、娘3人分の服がたたまずに全てかけれれるようにして、巨大ミラーも置き、まるでファッションマガジンの控室のようなケラーだった。
ご近所のスイス人は、息子のために卓球場にしていた。
さらに他のスイス人は一家は、サウナを設置して、ティーンの息子がサウナパーティを楽しんでいたりしていた。
本当に様々に活用できるこのケラーをいかに活用するかで、空間生活の楽しみ方も変わる。 なんといっても地下なので、夏は涼しく、冬は暖かく快適な空間だ。
★アトリエSTUDIOになった、ケラー
我が家のケラーには、冷蔵庫まで設置してあった。
ということで、いつでも冷たく冷えた飲み物もとれる。
巨大なIKEAにありそうな棚が壁一面を囲み、荷物も置き放題だ。
油絵をちょっとたしなむ、アート好きな私はここをスタジオにすることに、家族の相談なく勝手に決めた。
棚には、描き終わったこれまでの作品を並べてスタジオ気分で、自己満足。
作業台デスクとイスを設置して、本格的なアトリエにしてみた。
ただ難点は、窓がないことだ。
核戦争に備えての核シェルターだから、窓があったら意味がないから、納得だ。
オイルペインティングは臭いがすごいので、そこが問題だったが、何時間でも集中できる空間だ。
とても重厚なドアを閉めると、全く音も聞こえない。
トンネルのような重い特別な隠れドアから、ガーデンの抜け道にも出れる。
隠れ家的で、面白い。
★残念ジュネーブのケラーは小さめ
Zurichはドイツ語圏で、ケラーもいざ核戦争になってもちゃんとそこで生活できる広さが保たれていたが、同じスイスでもフランス語圏のGenevaは違う。
我が家のケラーも、申し訳程度にある倉庫と言った感じで、3畳くらいしかなくてちょっと残念だ。
実際、家族がここで核戦争時に身を隠すには、ちょっと狭すぎる。
それでも、地下に義務付けられ、全ての住居にあるこのケラーはありがたい。
ジュネーブでは、みんなただの倉庫として使っている様子だ。
あまりこのケラーのある生活になれると、日本に帰国したら、倉庫を借りなければいけないのが帰国後に都心に住むときの問題だ。