不気味なクマで告白
★コロナ規制で店閉鎖前のスイスのショッピングモールにて
盛り上がるスイス人カップルや
彼女への贈り物を恥ずかしそうに買う青年も…
スイス郊外のショッピングモールで、コロナ規制で店が閉まる直前、ある青年が彼女に贈るジュエルを、真剣に店員に相談していた姿が、初々しかった。
また、恋人同士で、ネスプレッソの
「コーヒーカプセルを何タイプにするのか」
というどうでもいいことも、愛情いっぱいに話すスイス人カップルも、まだ付き合ったばっかり感がただよって、微笑ましかった。
★自分に酔うだけの中学生
部活の練習に明け暮れ、本当の恋愛よりも、小説や漫画の世界に憧れて、友達と盛り上がっていた、疎い中学時代の私。
仲良くなった女友達と、それぞれのターゲットの男子を決めて、相手の心などおかまいなしで、ただストーカー?のように見るだけで盛り上がり、ただ恋愛もどきの自己満足に浸っていた。
そして、バレンタイン。
そんな友達と、クマ型にチョコを溶かし、アーモンド(アレルギーなど気にもせず)を入れて固めた、形だけ不格好な手作り?!チョコを家まで行って渡すことにした。
どう考えても、不気味なラッピングされたクマのチョコレートを抱えて、友達に押されながら、それぞれのターゲットの家まで行って、手渡しする。
ある意味バレンタイン告白のようだが、そこまで深くは考えず、とりあえず友達と盛り上がって、そんな自分たちに酔っているだけだった。
もちろん、あげるだけで満足したので、ホワイトデーなんてすっかり忘れて、ミッキーの部屋着トレーナーで、漫画とポテトチップスを食べ、だらけきっていた私。
その夕方に、突然そのターゲットの彼が、「お返し」たるものを届けに、その親友と我が家にやってきた。
まさか私の家を知っているとは、夢にも思わなかったし、驚いた。
不意の訪問で、ボサボサ髪にミッキーマウスが悔やまれる残念な姿で受け取った。
そのまま恥ずかしさが絶頂に達したので、友人宅へ行き、また盛り上がった。
自己満足だけで、告白との意識もなく、友人達とのノリだけだったのに…
今思うと、チョコ告白あのクマは、もらっても迷惑なだけだったと思う。
「あんな不気味なクマチョコで、ごめんなさい」
と、今なら言いたい。
そして、
「それなのにお返しまでくれて、どうもありがとう。」
とも。
#今週のお題「告白します」